T.宇宙の大きさ(定常宇宙へのいざない) 2.準備 最初に、準備として簡単に私の物質に対する考えについて説明させてください。私の物質に対する考えは、この後でも出てくるたびに説明していますが簡単にここでも説明します。 詳しくは「宇宙のかくあれかし−2. 総ての物質の存在は集合論的(=相対的で)である−をご覧下さい。 まず物質はものがあるのではなく、空間の特異な領域なのだと言うことです。その特異な領域は別の特異な領域とによって、あるいは場−最も端的には光です−と作用して結界をなし界面を形作ります。そこに物が認識され、体積が存在します。それは空間の一部の領域であり、周りとの異質性により界面をなす領域です。そしてこの物質と場は実は同じ物であるらしいと考えています。揺らぎによって場がトラップされ素粒子−物質になるのではないかと考えています。さらにそれは宇宙のエネルギー(場)の揺らぎであり、ある空間の領域で希薄なエネルギーが揺らぎによって濃くなりすぎ、物質へと析出するのではないかと考えています。ちょうど濃くなりすぎた溶液(塩水)から溶媒(塩)が結晶へと析出するように。ここにも自然のフラクタルが顔を出しています。 余談になりますが、自然のフラクタル性―スケールの大小にかかわらず同じ現象、構造が顔を出します―は地上で出現する現象の中どうしでもよく観察されますし、それは宇宙の中でもたくさん出現すると考えています。その統一する原因は揺らぎではないかと考えています。 揺らぎはすごくえこひいきですから、析出しだすとその領域の近傍ではエネルギーが物質へと溢れ出します。銀河が生まれるのです。宇宙の中で銀河の位置の地図が作られつつありますがその分布はフリッカー雑音(1/fノイズ)になっているに違いありません。エネルギーから物質への析出は揺らぎの産物ですから。つまり宇宙はエネルギーが物質へと変換するくらいエネルギーに満ち溢れているのです。物質へと析出したエネルギーは今度は物質からエネルギーへと再び放出されます。その過程で再び揺らぎを作り出します。 最後にエネルギーとは事象を引き起こすものだと考えています。事象とはエネルギー変遷だと考えています。エネルギーによってエネルギー変遷が起こると言うとちょっと矛盾していますかね。エネルギー変遷には物質からエネルギーへの転換、エネルギーから物質への析出、物質同士の会合・衝突、勿論化学変化も含まれます。空間の領域でのエネルギーの塊である物質をも含めたエネルギーの分布の変化もまた事象です。 また時間は事象によって作られると考えています。何も存在しないところ、何も起こらないところでは時間は存在しません。視覚に訴える空間の感性に比べ、時間の感性はより形而上学的です。より感性の内面に訴える間覚です。その時間はエネルギー変遷、つまり事象があって始めて存在する、認識されると考えています。 それでは宇宙の大きさの本題に入りましょう。 ![]() ![]() |